2009年2月11日水曜日

謎のお医者様

 子供が土曜日に熱を出した。風邪だと思うが、福岡でも最近インフルエンザが流行っているのでそれが心配だった。検査は必要だが、発症すぐに行っても反応が出ないので日曜日に医者に行くことにした。インフルエンザは発症からの経過時間が問題になるので、月曜日にかかりつけの小児科に行っていては遅い。事前に筑紫野ゆめタウン内の小児科が休日診療をしてくれると幼稚園の他のお母さんから勧められていたが、高熱になったのが午後だったので急遽別の医者を検索した。

 火曜が休診で土日は通常診療をしている医者が、普段出かける圏内に見つかったのでそこに行くことにした。ただ、若干気になったのは看板に眼科、皮フ科、内科を標榜し、さらには小児科、アレルギー、膠原病、耳鼻科などなど何でも診るようだ。最近の医者は教育段階で分科が進みなんでもやる医者は珍しい。かなりお爺さん~?などと思った。(実際は、お爺さんということはなかった)

 日曜日は奥さんが連れて行ったのだが、帰って聞くと驚くべき診療結果だった。座るなり、簡単な皮膚のチェックでこの子はアレルギーか、膠原病でそのせいで熱が出ているというのだ。こちらは風邪かインフルエンザかと思っていたのでベテラン風の医者にそう言われるとびっくりする。アレルギーはあるかという問いに双子の兄は以前の検査で陽性があるが、この子はないというと「双子は片方にあれば、もう一人も必ずある。」と私の経験上では理解不能の言葉を言ったそうだ。双子で遺伝子が同じでも病気や性格など、ぜんぜん一致しない事の方が多い。何を根拠に言っているのかといえば、「クローンだから」だそうだ。これも意味不明な謎の言葉であり、人を馬鹿にしている。

 鼻炎で耳鼻科に通っているというと、処方された内容を見て、「これもこれもこれも、駄目だ」とダメ出しをし、別の薬を出された。彼いわく、「その辺の医者は全然わかってない」だそうだ。

 挙句に医師「目が痒いだろう」、息子が「痒くない」、さらに医師「痒いはずだ」息子は「痒くない」、さらに医師「君は生まれた時から目が痒いから、自分で痒いとわからないんだ。目薬を出してやろう」と目薬も処方される。これも意味不明すぎる!症状もないものに薬をワザワザ出すであろうか。私には謎の行動にしか見えない。

 最後は、アレルギーと膠原病の血液検査として採血をされた。

 奥さんは説明が一方的で聞きたいことも聞けず、一応食い下がってインフルエンザの結果だけは陰性と確認して帰ってきた。このお医者様の他人を馬鹿にしたような態度に相当に腹立ちを覚えたようだった。

 私はそういう人っているよねと受け流すも、薬の内容を確認してorz。ネットで調べると、目薬も飲み薬もステロイドである。痒くもない目にステロイド目薬は納得できない。飲み薬も検査結果も出てないうちに、ステロイドのような副作用の強い薬を、それも幼児に出されてはかなわない。添付の説明にも、口頭でもステロイドを処方するという説明はなかったようだ。今までは大概、特に小児科ではステロイドを含有する薬を処方される時には説明がなされてきた。やはり、こういう場合は詳しく説明されないと患者側は不安で信頼ができない。その薬はとりあえず飲まないことにした。

 血液検査の結果を聞きに行く日が来た。奥さんは説明が難解なので(内容というより、説明の仕方の問題であるが)私に行くように頼むので私が行くことにした。

 先生は検査結果を手短に説明をした。双子なら必ずあると断言したアレルギーは全て陰性だった。この時点でこのお医者様が単なる思い込みで話をしている感は否めない。ただ、このお医者様の疑った膠原病のマーカーには一部基準値を超えるものがあった。説明では「この数字が非常に高いので膠原病です。そのうち、腕に力が入らなくなる。だから、前の薬を出したのだが、また薬を出す」という。最大リスクを強調するあたりが、どうも何かの業者?のようだ。マーカーが出たことは判るがそんなに安直にステロイドの大量投与をされてはたまらないので、わたしは持ち帰って検討させてくれというと・・・ムッとしたのか、金にならないと判断したのかはわからないが、資料を持ってとっとと帰ってくれみたいな態度になった。私もこれにはカチンときたが、見たことのない検査項目にいろいろと説明を求めると・・。全くよくわからない。「これは膠原病だ」「他の医者に相談しても、その辺の医者ではわからない」と要領をえない内容だった。そもそも私は別に医療に詳しい訳ではない。判りやすく説明してもらわないと判らない。たとえ、多少調べたことのある事でも知ったか振りはせず、むしろ判らない振りをして詳しく説明を求める。だが、説明能力がどうこう言う以前に説明する気がないという感じだ。判らない奴に説明しても無駄みたいな態度には、むかっ腹が立った。最高だったのは、「うちの方針では”風邪”という言葉はない」という。好意的に解釈すれば他の医者が風邪で済ませるものでも緻密な検査で隠れているものを見つけ出すという意味かもしれないが、私には本当に風邪の時でも別の難病をこじつけられるような恐怖感が感じられた。もちろん、きっと前者の意味で言ったのであろうが、説明があまりにも不足で真意は私には謎である。私が「これは、先生独自のマーカーなのですか?」「他の医者がわからないというのは一般の西洋医学とは違うという意味ですか?」などと頓珍漢な質問までしたが、別の患者が待っているとか、別途なら時間を取っても良いとか言い出したので、残念ながらこれ以上この先生に何を聞いて仕方がないと思った私はあきらめてクリニックを後にした。

 帰ってネットで調べてみると「抗核抗体」「抗JO-1抗体」というマーカーは決して特殊なものではない。膠原病内科とかリウマチ科あたりでは、取り扱われているものである。小児科ではあまり使わないだろうが小児リウマチなるものもあるので、普通の小児科医でも全く理解の外でもないだろうとは思う。「その辺の医者には言ってもわからない」というのはどの範囲がその辺なのか謎である。ネット上には、膠原病の判定は専門家でもなかなか判別しにくいもので、さまざまな検査の結果を組み合わせてその正否を判定するとあった。マーカーの数字が基準値を上回っただけでステロイドをガンガン出すものなのかはまだ謎である。やはり他の医者に相談した方が無難のようだ。

 いろいろな意味で我が家の人とは、相性が悪そうなのでこのお医者様には二度と行かないと思う。もしかすると腕はいいのかもしれないが、自分の能力を主張するあまりにいろいろと周りを貶める物言いには閉口する。リスク因子を見つけてくれたことには感謝するが、患者側にも選ぶ権利があるので何かと嫌な気分になってまで通ういわれはない。これから信頼できる別の医者探しが必要だ。

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